昌満寺について
昌満寺の特徴(立地)
神奈川県小田原市江之浦にあり、海抜120mに位置します。眼下には相模湾が広がり、その先には三浦半島、房総半島が望めます。
概要
山号は海江山(かいこうざん)。曹洞宗の寺院です。曹洞宗は道元禅師様がお開きになった福井の永平寺と瑩山禅師様がお開きになった能登の總持寺(現在は横浜市鶴見区に移転)を両本山とする禅宗です。
歴史
1596年(慶長元年)に真鶴町岩の瀧門寺末寺として開山されたと伝えられています。当時は江之浦海岸近くにありましたが、火災により焼失し1718年(享保3年)に現在地付近に建立されました。
御本尊様
延命地蔵菩薩(えんめいじぞうぼさつ)です。
地蔵菩薩はお釈迦様が亡くなられた後、弥勒菩薩が出現するまでの間、仏様が不在になってしまう為、六道の世界に現れ、すべての衆生を救い成仏させるまでは自分自身は成仏しないと誓願した菩薩であり、延命地蔵は新しい命を守り、その寿命を延ばす力を具えた菩薩です。
忠霊塔
太平洋戦争(大東亜戦争)中、この地域より出兵され、命を落とされた17名の忠霊の冥福を祈り、地域の人々が一丸となって昭和28年9月20日に建立された高さ3メートル余りの戦没者慰霊碑です。毎年秋のお彼岸には相生クラブとご遺族の方々によって、清掃とお参りが行われています。
水子地蔵尊
この世で長く生きられなかった子供を供養するためのお地蔵様です。錫杖を持ったお地蔵様は、賽の河原で石を積んでいる子供たちを救うといわれています。また子供を抱いているお地蔵様は子安地蔵尊(こやすじぞう)とも呼ばれ安産や子供の成長を守るお地蔵様ともいわれています。
六地蔵尊
過去の善悪の行為によって亡くなった後、成仏出来ないと六道(天上、人間、修羅、畜生、餓鬼、地獄)界に生まれ代わるという六道輪廻説があります。六地蔵様は六道の世界に身を置いて迷っているものを救済してくださる菩薩です。人がお亡くなりになると、親族は六地蔵様にお参りして亡き人が極楽へ生まれ変わり成仏できるように願います。
福田正夫詩碑
福田正夫氏は小田原市に生まれた詩人で、当山十世である松井顕宗が学んだ根府川小学校の教員であった。1951年、片浦小学校校歌を作詞し発表会の後、昌満寺に宿泊し教え子達と過ごした。1989年に詩碑が建立された。題字[福田正夫詩碑]は井上靖氏。
『一人のひとが 海ぞひの路をすたすた行く すたすたと 何と微妙な畫だ』
位牌堂
昌満寺の位牌堂は、檀信徒の方の家ごとに場所を取ってお祀りしています。ご先祖様のお位牌の正面でゆっくりとお参りできます。